コンビネーションスクリーニング法

コンビネーションスクリーニング法とは?

コンビネーションスクリーニング法は、大腸菌ディスプレイ法と抗体ダイレクトクローニング法を組み合わせた、新しい抗体スクリーニング法です。「大腸菌ディスプレイ法」を用いて、抗体を大腸菌表面にディスプレイする大規模な抗体ライブラリー(109以上)を構築し、陽性クローンを選抜し、ライブラリーを濃縮します。続けて「抗体ダイレクトクローニング法」を実施することにより、大規模なLibraryからSpeedyに陽性クローンを確実に同定することが可能になりました。

 

 「大腸菌ディスプレイ法」では、抗体を大腸菌外膜タンパク質と融合させ、大腸菌外膜表面に発現した後、抗原に結合する抗体を発現している大腸菌を選抜します。抗体ダイレクトクローニング法」は、大腸菌ディスプレイ法にて陽性クローンを濃縮したライブラリーを、抗原固相化メンブレンおよびコロニー形成用フィルターを配置したフィルターサンドイッチ上に播種し、コロニーを形成させます。抗体発現を誘導し、発現された抗体が分泌され、親水性フィルターを通り抜け、メンブレン上の抗原に補足されます。この抗原結合抗体を検出することにより、抗原結合活性をもつ抗体を産生するコロニーを同定します。「抗体ダイレクトクローニング法」では、抗原抗体結合を直接検出することで陽性クローンを選抜するので、偽陽性なく、確実に陽性クローンを同定することが可能です

 

コンビネーションスクリーニング法は、ナイーブライブラリーの様に大きなライブラリーから少ない候補抗体の選択や、免疫ライブラリーからより多くの候補抗体を取得する目的に適したスクリーニング技術です。

特徴

・免疫動物種の選択

  アルパカまたはサメの選択が可能です。

 

・コンビネーションスクリーニングによる陽性クローンの選択

 最新の陽性クローンの濃縮(大腸菌ディスプレイ)と、抗原抗体反応を触接検出してクローン同定とクローニングを同時に行う抗体ダイレクトクローニングを組み合わせた、コンビネーションスクリーニングによるクローンの選択を行うことで、大規模なライブラリーから確実に陽性クローンを決定します

  

・クローン樹立後発現の簡便性

選択した陽性クローンは短時間で抗体を再発現することが可能です。そのため、多種類・多数の評価項目を簡単に短時間で評価することが可能です。

 

シングルドメイン抗体

  得られたクローンが産生する抗体はシングルドメイン抗体(VHH、VNAR)のため、IgG化やキメラ化など、構造を改変することが可能です。検出酵素や、ヒトのIgG定常領域を融合することで、様々なアプリケーションに用いることが可能です。

 また、大腸菌や哺乳類細胞を用いた、リコンビナント抗体の大量生産に優れています。

コンビネーションスクリーニングを利用する抗体作製サービス